心の中でもだえる私の横で蜂技くんは屋台のお兄さんにゲーム券を渡して説明を受ける。
お兄さんがコルクガンを持ってきて蜂技くんへ手渡すと、私の方を見て「お嬢ちゃんもやるかい?」と尋ねてきた。
「あっ、私は初心者なんで見ておきます」
「せっかくだからサービスするよー、ほらどーぞ」
「あ、ありがとうございます」
そうしてお兄さんが差し出すコルクガンを受け取って蜂技くんのそばへ。
「じゃーまずは少年、カノジョのお手本がんばれよー!」
か、カノジョ!?
そんなんじゃないですおこがましいですただのクラスメイトですひゃああああ!
心の中でどぎまぎしていると蜂技くんは銃をかまえて戦闘モードになる。
か、かっこよ……。
サマになってるよ蜂技くん。
美しい横顔は真剣な眼差しで狙いを定めている。
通行人も足を止めて見守り始めてる。
ドキ、ドキ、ドキ、緊張感に包まれる空気。
カチ、とわずかに指先が動いて、ぐっと力が入った。
パン!
という発砲音と同時にカン!と景品に当たる弾。
撃たれた景品はぐらりと揺れて棚の後ろへ流れるように落ちていく。



