チャラ男も笑えば雑巾に当たる


「わぁ〜かわいいヒヨコさん!アヒルさんも!あっ、ウサギとフェレットもいる〜!」


子どもたちに混ざってキャッキャはしゃぐカナミ。
もふもふにたわむれる人たちは笑顔いっぱい。

ふと人気のないコーナーが気になってふらっと近寄ってみると、そこには大きなトカゲが静かにたたずんでいた。

爬虫類は苦手な人が多いからか、誰ひとり見向きもせずざわめきが遠くに感じる。

せっかくこんなに鮮やかできれいなグリーンをまとっているのに、こんなところでひとりぼっちなんて。

なんだか切なくなってそっと手をのばし、優しく背中をなでてみる。

ひんやり冷たくてザラザラしてる。


「きみは何を考えているのかしら……」


この冷たさが“あの日”の蜂技くんの瞳みたい。

何を考えているのか全く読み取れない、無感情の眼差し。


「うわあ、みのりんそれへーきなのお?」

「にゃあっ!」


突然にゅっと顔の横に現れた赤毛におどろいて横へ飛びのく。

トカゲは私の悲鳴に反応したのかピクッとしっぽを揺らした。