チャラ男も笑えば雑巾に当たる


「う、うるさい!どっか行け!」


ふいっと顔をそらせばもっと笑われてムカつくけど、言い返す言葉を探しているうちに彼は蜂技くんの前にある自分の席へ戻っていった。

蜂技くんと席が近くてうらやましいなこのヤロー!

っていうかそれより、あの体勢で蜂技くんをのぞき見していたことがバレたのは信じがたい。

自称「蜂技くんの親友」らしい犬井駆、あなどれない。

へらへらしているように見せかけて実は物凄く周囲へ目を光らせているんじゃないか。

厄介なヤツだとは思っていたけれどこの一件でさらに警戒レベルがアップした。


すると昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴って、先生が入って来るとざわざわ騒がしかった教室もあっとう間に静かになった。

カナミは無事に課題を終わらせることができたかなあ…という心配のかたわら、彼女が私と犬井駆とのやり取りを遠目に観察していたことなど、最前列に座る私は知る由もない。