「あいつわりと繊細だからあんまりいじめないであげて」
「女の子の気持ちを好き放題もてあそぶくせに自分は繊細だなんてずいぶんと身勝手ね」
「まあ……そう思われても仕方がないか」
「蜂技くんからも言ってくれない?女の子相手にベタベタ触ってくるのやめてって」
「男同士でもわりと触ってくるけどね」
「人たらしめ……」
「でももうやんないんじゃないかな、一人を除いて」
「え?」
「……ううん、なんでもない」
え?何でもなくないと思うんだけど……。
一人を除いてって誰のこと?とは聞けず。
それって例の『好きなやつ』を指すのかな。
そういえば蜂技くん、体育館裏で号泣する女の子たちに向かって『こいつ本気で好きなやついるみたいだから』って言ったんだ。
今思えばそれってちょっと辛口……あ、でもそれくらい強く言わないといけない状況だったのかも。
だって4人で体育館裏に呼び出して修羅場を繰り広げるくらいだもんね。
何がともあれ、もうベタベタ触ってくるのをやめてくれるならそれでいっか。
心の中でそう完結させて小さくうなずいた。



