いつまでも恍惚と眺めていられる存在。かっこいいなあ。
はあ……いつか蜂技くんと一緒に帰ったり手をつないだり、他愛ない会話したり笑い合ったり……なんて、だめだめ、妄想はここまでにしよう。
こんな私なんかが隣にいたって不釣り合いだ。
と、じいっと見惚れていたら。
「えー、そんなとこからのぞき見ぃ?」
「っ!」
愛おしい視界を遮られてビクッと肩が震える。
え、なに急に、だれ。
恐る恐る顔を上げると、そこにいたのは厄介なヤツ。
うわ最悪。
「わあ、いいんちょ、あとついてるよお」
ここ、と言って私のおでこをツンツン突く。
「やめてっ」
サッと身を引いて気安く動く指先から距離を取る。
この犬井駆というやつは人との距離感バグってるセクハラ野郎、私のいちばんきらいなタイプの男子。



