チャラ男も笑えば雑巾に当たる



「そんな美少年が腹黒いなんてありえない」


はあ、とため息が落ちた。

そろそろ1時間は経っていると思う。
脚がビリビリしびれてきた。

早く起きないかな。
久しぶりに図書室行きたくなってきたし、もうすぐカナミの委員会も終わるかもしれないし。


「人は見かけによらないよねえ」


ドキッとして身を固める。

そ〜っと下を見ると、ぱっちり二重のタレ目くん。

いつからお目覚めで?


「おおおおおおはよ」

「お多いおはよだね」

「おははははははよ」

「おはよよよよよよ」


ふ、と目を細める犬井駆はよいしょっと起き上がってのびーっとからだを伸ばす。


「それじゃ私はこれで」

「ん、またねー」


ばいばーい、と手を振る犬井駆は何だかしっぽを振る大型犬みたいだ。

そのうち頭から耳でも生えてきそう。


図書室へ向かって歩いていると委員会の担当の先生とすれ違った。
ちょうど終わったみたい。


「カナミー?」


図書室に入ってカナミを探す。