チャラ男も笑えば雑巾に当たる


 *


放課後がやってきた。

いつも一緒に帰っているカナミは委員会の集まりに行った。
遅くなりそうだから先に帰ってて、と言われ一応うなずいたけど、私もまだ帰らない。


「また放課後ね、って……決定事項みたいに言うから断る隙もなかった……」


ぽつりと独り言をこぼしながら裏庭へ行くと、犬井駆はベンチに座って単語帳をめくっている。

え、おどろいた。
あんまり勉強するイメージなかった。


「意外。ちゃんと勉強するんだ」


おっとうっかり心の声が。
今のはちょっと無神経だったかも。

いくら犬井駆がプレイボーイで遊びにしか興味ないように見えるからって最初の一声がそれって。


「……みのりんってぼくを何だと思ってるのぉ?」

「ごめん、今のは失礼だった」


ぺこりとおじぎしてからそのとなりに座る。

まずい。なんか昨日の激おこ犬井駆の気配をうっすら感じるぞ。

まさか私、また逆鱗に触れてしまった……?