「じゃあもう一個情報あげる」
「……それなら許す」
「ふは、みのりんちょろすぎー」
ちょろい女で悪かったね。
あんたにちょろいんじゃなくて蜂技くん限定なんだから。
「で、早く教えてよ、サルたちが戻ってきそう」
急かすと犬井駆は少し歯を見せて妖艶に微笑む。
「……蜂技悠里は、素直な子がタイプ」
素直な子。
素直っていうのは。
自分の気持ちを押し潰したりしないで、自分のこころに正直でありのままで、ひねくれた性格じゃない子。
まるで私と正反対だ。
プスッと心臓に吹き矢が飛んできたような錯覚。
「っ、」
動揺していることを悟られたくない。
慌ててスカートのポケットから小さなメモ帳を取り出して気をそらす。
うつむきがちに机へ向かってペンを持ち、蜂技くん情報リストに追加する。
・意外と甘えたがり
・姉御肌で面倒見がいい子が好き
・素直な子が好き
ふむふむ。
蜂技くんの好きな女性像が見えてきたような。
お姉さん気質で裏表のないさっぱりしたタイプ、といったところかしら。



