* * *
翌朝。
いつもより早めに登校して、昨日蜂技くんから連絡のあったアンケート集計のチェックをして、一段落したら裏庭へ向かう。
「お、おはようございます」
「わあ、おはよーみのりん♪」
気安くみのりんだなんて呼びやがって。
ムカつくけどちょっとサマになってて訂正するにはもったいない。
なんか語尾に音符が見えたし。
昨日のように隣に座ると犬井駆はへらっと笑って遠慮なく私の太ももへ首から上を預ける。
この姿勢では彼の表情がよく見えないけど今はそれが好都合。
「あの……お言葉ですが犬井駆くん」
「んー?」
「昨日で償いましたよね私。顔面に雑巾クリティカルヒット事件は昨日のひざ枕でチャラになったはずなんですよ」
「……チャラ?」
「そもそもこれから毎日こんなことするってカップルじゃあるまいし、どう考えてもおかしいです、不公平です、不平不満です、不平等条約です、違法です、モラルを害します、人権も損害してます、自由権を行使します、訴えます、法で裁かれるべきです、牢屋にぶち込みたいです、…おっと言い過ぎた」
「……」



