「正直ね、ヤキモチ妬いてるみのりんも激かわだったんだけど。やっぱりきみが苦しそうなのはイヤだなあって思ったから、急きょ放送室ジャックしちゃった」
「なんで……なんであんたは私のことそんなに好きなの?意味がわかんないよ、私ぜんぜんいい人じゃないのにっ……なんで?一体私のどこがいいのよ……」
「ぜんぶ。みのりんのぜんぶが好きだよ。心配しないで、きみの魅力はぼくがぜんぶ知ってるから」
「っ、なにそれ……」
「わからなくてもいいよ、ぼくがいっぱい教えてあげる。きみのぶんまでかわいいって言い尽くしてたっぷり溺愛するから」
「っ……」
どこまでも甘くてすでに耳の鼓膜が溶けそうなのに。
犬井駆の口元が私の耳たぶを甘噛みするように近づいて、ささやく。
「覚悟してね?」
生温かい吐息が肌をなでる。
その温度が一気にからだじゅうの血流をめぐって芯まであつくする。



