チャラ男も笑えば雑巾に当たる


校内放送から聞き慣れた声が。

背後で『もう入ってるよ、』とコソコソ声も聞こえる。


『全校生徒の皆さーんこんにちはあ、今日の校内ラジオのスペシャルゲストは〜、2年の犬井駆でーす』


いえ〜い、と放送委員らしき数名の盛り上げ音声。

ぐるりと教室を見渡せば犬井駆は不在。
掃除をサボってるのかと思ったら放送室にいるなんて。


「なにやってんのよあいつ……」


週に1回、掃除の時間に放送委員がやっている校内ラジオ。

今日あいつがゲスト出演するとか聞いてないし、放送委員でもないのに何考えてるんだろう。

というか自分でスペシャルゲストって言っちゃうあたりバカ丸出しだ。

教室内も自分のクラスメイトが全校放送するというのだからざわめきはじめておもしろそうに聞き耳を立てる。


『えー、突然だけどぼくから大事なお知らせがありまーす。ぼく、同じクラスの委員長、寧仔みのりのこと死ぬほど愛してます!』


「…………は?」


え、ん?はい?

これ現実?

ほおをつねる。


……痛い。