そういうわけで、付き合うことになった私たちだけど。
やっぱり学生の本業は勉強でして、テスト期間が終わるまでは電話もメッセージも、もちろんデートも何もかもおあずけで。
恋人らしいこと、といえば朝と放課後は毎日いっしょに過ごしている……くらいかな。
そんな数日がすぎてテスト最終日。
「ねえねえ委員長、犬井くんと付き合ってるって本当?」
4限までのテストが終わって給食時間のあと、昼休み。
音楽室までの移動中、廊下でクラスメイトの女子に話しかけられた。
「……まあ、うん、一応……」
「へー、うわさになってるけど本当だったんだ!てかなに“一応”って。やっぱ二股ってことー?」
「もううわさに……、」
私は誰にも言ってないし、カナミも蜂技くんも言いふらすような人じゃないのに。
こんなに早く広まるなんて学校ってとてつもなくせまい世界なんだなと思った。
ちなみに一応って加えたのはまだ実感がないから。



