だめ。
彼はチャラいから。
人たらしだから。
カノジョがいるとかいないとか関係ない、犬井駆はそういう人だから。
こころを囚われてはだめなんだよ。
「やだ……、はなして、あんたカノジョいるんでしょ、あんたも私のからだにしか興味ないんでしょ、」
「なんの話だよそれ。カノジョいないし巨乳好きでもないしヤンキーにおどされた覚えもないんだけど」
「っ……」
「ぼくはみのりん以外みてないし、きみのからだが目的なんかじゃないよ、きみを構成するぜんぶが好きなだけ。言ったでしょ、きみの幸せがぼくの幸せって。どうしてぼくのこと信じてくれないの、おねがいみのりん、ぼくだけをみてよ」
周りがどう言ったって、ぼくの言葉がすべてなんだって。
そうつぶやいてさらに強く私を抱きしめる。
みんなにへらへらして愛嬌ふりまくところが胸くそ悪いとか、ほかの子と話すとムカつくとか、私だけを見てほしいとか、
そういう情けない自分が出てきてしまうのが、すごくいやだ。



