ちくりと心臓のうす皮に針が刺さったような感覚がした。
今は少し、胸が苦しい、かも。
さっきまでは何ともなかったのに。
協力してくれた二人の顔を見ると、失恋の痛みではないほろ苦い感情が湧いてくる。
「そろそろお開きとしましょうか!」
カナミがそう言って私のうでを取って歩く。
「うん、今日は楽しかったねえ」
犬井駆が爽やかに笑って出口へ歩きはじめる。
「今年の夏祭りの予行練習になった」
蜂技くんもご機嫌でミツバチを抱えて歩き出す。
そうして日曜の真昼に動物園を満喫した中学生ご一行はまた遊ぼうねと笑顔を交わして解散するのでした。
帰り道が同じカナミと私は肩を並べて歩く。
そわそわしてるカナミにさっそく本題を。
「告白したよ、蜂技くんに」
「ええっ!わー、やっぱりしたんだ〜!なんか二人見ててもどうなったのかよくわかんなかったから……ちょっと心配してて……」
「フラれちゃったけどね」
「……そっ、かぁ……」
しょぼん、と悲しそうな顔をするカナミ。



