「あの日もし蜂技くんが助けてくれなかったら、きっと私はあのままヤンキーたちに連れて行かれてこわい目に遭ってたと思う。だからちゃんとお礼を伝えたくて。本当にありがとう、蜂技くん」
からだを横に向かせて深々とおじぎし、前を向き直す。
「……べつに助けたつもりはない」
「え?」
「本落としてたから拾っただけ」
「そ、そう……でも結果私は助かったから、」
「あとうるさかったから追い払いたかった、ていうのが本心かも」
「っ、ごめんなさい、読書の妨げになっちゃって」
「いや委員長が謝ることじゃないでしょ」
それもそうか。でかい声で下品な言葉吐いてたヤンキーたちが確実に悪い。
「そ、それでまあ、その……蜂技くんのことあの日から忘れられなくて、ずっと探しててやっと見つけて、しかも同じクラスで、すっごく嬉しくって、それで、それで……っ」
「……」
「す、すすす、すき、に、なっちゃって……」
「……、」
「好き、なんです、蜂技くんのことが!私、蜂技くん好き!かっこいいって思う!すごく!だから好きです!おこがましいけど!カノジョに!なりたい!です!」



