電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

私がみんなの音楽の中に関わっているなんて⋯⋯まだ夢みたいに感じちゃうけど、このMVを見てからそんな甘いことは言えなくなってしまった。

これは⋯⋯ちゃんと、現実なんだ。



「じゃあ、俺たちのチャンネルで投稿してもいいか? もう告知は済んでいるから、あとは投稿するだけだ」



も、もうそこまで準備が進んでいたんだ⋯⋯!

みんなの仕事の速さにもう一度言葉を失ってしまった。

伶衣くんの言葉に誰も反対する人はいなくて、その様子を見た伶衣くんがMVを動画投稿サイトにアップロードした。

そして、投稿ボタンを押す。



「⋯⋯これで、投稿できたな」

「打ち上げしたいところだけど〜⋯⋯今日はもう遅いし、とりあえずもう帰る〜?」

「そうだな。俺らはいいとして、千星の門限がヤバいだろ」

「そうだね⋯⋯またねっ」



そう言ってから、私は放送室を出ることにした。

ふふっ⋯⋯なんだか昨日と今日で、忙しい日だったなあ⋯⋯。

でも、その分達成感をとても味わえた日でもあった。

その日はとても嬉しい気持ちで帰ることができた。