電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

響希くんは言い方こそ少しキツめだけど、芯はとっても優しい男の子だ。

今の言葉でも垣間見えた響希くんの本心に、自然と笑顔がこぼれた。



「じゃあ、再生するか?」



伶衣くんがみんなにそう問いかけてくれて、私を含めた全員が首を縦に振った。

再生ボタンが押されて、伶衣くんのスマホから流れる音楽とMV。

す、すごい⋯⋯本当に、私の歌がこのMVの中に入ってるっ⋯⋯。

なんだか、心なしか私の歌声とみんなの作った音楽がちょうど噛み合って、いい相性になっているように感じる。

すぐに曲の再生は終わってしまい、みんなで顔を見合わせた。



「やっぱり、千星ちゃん⋯⋯ねいろさんに頼んで正解だったね〜!」

「うん。僕たちの音楽やMVとの相性がとってもいいし、何よりMVがねいろさんの歌声を引き立てることができてて⋯⋯今まで作ってきたMVの中で、一番よくできたものかもしれないね」



紡くんと輝くんが称賛の声を上げ始めて、なんだか恥ずかしい気持ちに覆われてしまった。



「え、っと⋯⋯ありがとう⋯⋯」