電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

紡くんが再生ボタンを押すと、すぐにMVが再生された。

わっ⋯⋯とっても爽やかな曲⋯⋯!

この曲は夏の始まりを表現しているような感じで、ただ暑さを表しただけではなくて、これからもっと楽しいことがあるよ! と訴えかけているような⋯⋯そんなみんなの思いが感じられた。



「すごいねっ⋯⋯! 私も、今から歌うの⋯⋯楽しみ」

「ふふっ。紡ってば、今回の曲には力を入れたいみたいで、歌詞をとっても悩んでいたみたいだよ」

「ちょっ⋯⋯! 輝くん、それは内緒だってば!」



いつも飄々(ひょうひょう)としている紡くんが珍しく焦った様子を見せていた。

恥ずかしかったのかな⋯⋯? でも、この曲から歌詞の偉大さがとっても感じられるし、紡くんの努力がちゃんと伝わってくる。



「今日にでも、録音して送りたい、な⋯⋯」



この素敵な音楽を、早くいろんな人に伝えたい。

そんな想いがどんどん広がって、気づけばそんな言葉が口からこぼれていた。

それに、私自身も早くこの曲を歌ってみたいという想いがあった。