電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

みんなでカラオケに行って一週間ほど経ったある日、私は紡くんに呼ばれてまた放送室に入ろうとしていた。

前も思ったけど、放送委員じゃないのにここに入ってもいいのかなっ⋯⋯あはは。

重い放送室のドアを開けると、そこにはアポロンの全員が揃っていた。



「失礼、しますっ⋯⋯」

「千星ちゃん、いらっしゃい」



輝くんが微笑みながら出迎えてくれて、私はこの前のように放送室のソファに座った。

当たり前のように座っているけど、普通放送室にソファって無いよね⋯⋯?

そう思いながらもゆっくりとソファに腰を下ろした。



「今日は、どうしたの⋯⋯?」



改まってここへ呼び出したってことは、アポロンについての話があるってことだよね⋯⋯?

少し緊張しながら背筋を伸ばした。



「実は、ねいろさんに頼もうとしていた曲が完成したんだ!」



えっ⋯⋯!?

ついに完成したんだ⋯⋯!

この間曲作りについてのお話を聞いたばっかりだったのに、早いなあ⋯⋯。



「今ここに仮のMVがあるから、千星ちゃんも一緒に見よ〜!」



向かい側に座っていた紡くんが手招きをしてくれて、紡くんのパソコンからMVを見させてもらうことにした。