電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

「お兄ちゃん⋯⋯私、お兄ちゃんのものじゃないよ⋯⋯?」



お兄ちゃんは生徒会長を務めているし、やっぱり紡くんも知っているよね。

それにしても⋯⋯クラスメイトの前でもシスコンを発揮しているなんて⋯⋯私、もう中学生なのにっ⋯⋯!



「それじゃあ、僕は失礼しますね〜。千星ちゃん、またね〜!」

「う、うんっ⋯⋯! またね⋯⋯!」



そのまま紡くんは帰っていき、私はお兄ちゃんと一緒に玄関のドアをくぐった。



「そういえば千星⋯⋯お前、メガネはどうした?」



お兄ちゃんに聞かれて、しまったと思った。

で、でも、いくらお兄ちゃんに伊達メガネをつけることをお願いされてるとはいえ、今日は学校じゃないし、別になにも問題は無いよねっ⋯⋯?



「今日は学校じゃないし、いいかなー⋯⋯って⋯⋯」

「学校じゃないからなおさら危ないんだ!! ナンパされなかったか!?」

「されてない、よ⋯⋯?」



視線がズレてしまった⋯⋯バレませんようにっ⋯⋯!

お兄ちゃんは厳しいから、今よりももっと変な格好になっちゃうかもしれないっ⋯⋯。

それだけは避けないと。



「⋯⋯あとで話がある。俺の部屋に来い」

「は、はいぃ⋯⋯」



その後私はちゃんとお兄ちゃんのお部屋でお説教をくらっちゃいました⋯⋯あはは。