電子の歌姫は今宵も言葉を紡ぐ【完】

紡くんも、この曲が好きなのかな⋯⋯?

イントロが終わって紡くんの歌を聞けるのを楽しみに待っているとすぐにAメロに入った。



「___♪」



わっ⋯⋯! すごい⋯⋯!

歌声自体は柔らかくてとっても優しいのに、曲調に合わせてかとてもかっこいい歌い方をしていた。

私は声の高さが割と高めだから、かっこいい曲を歌いこなすことは少し難しいんだ。

紡くんは男の子にしては少し高めの声だからこういうロック系の曲は難しいかと思っていたけど⋯⋯自分の色に染め上げていて、すごいな⋯⋯。

さっきは歌うことが得意じゃないって言っていたけど⋯⋯十分すごいと思う。

得意って胸を張って言っても申し分ないくらいだ。



「ふう⋯⋯久しぶりにガッツリ歌ったな〜。でも、やっぱりねいろさんの目の前で歌うのは緊張したよ〜」



そ、そんなに緊張するほどじゃないと思うけどなっ⋯⋯。

紡くんの言葉に苦笑いを浮かべた。

その後も私たちは歌ったりお話したり、楽しい時間を過ごして⋯⋯その時間は、あっという間に過ぎてしまい、もう帰る時間になってしまった。



「そろそろ私⋯⋯門限、で⋯⋯」