世界で一番大切な親友へ

乃愛はいつものようにぷくっと頬を膨らませて怒ってみせた。


けれど、その声は嬉しそうに弾んでいて、瞳の奥には隠しきれない喜びが満ちていた


「いいの。そんなのどうでもいい。私はね、乃愛の監視役としてここに来たの。乃愛が寂しくて泣かないように、一週間、ずっと隣にいてあげる」


「美優……」


乃愛は少しだけ困ったように眉を下げたけれど、すぐに降参したように「ふふ、美優には敵わないや」と笑った


「じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな。……私ね、本当は、すっごく寂しかったの。美優がいない病院の部屋って、時間が経つのが遅くて、なんだか怖かったから」


乃愛が差し出してきた細い手を、美優は優しく、でも絶対に離さないようにしっかりと握りしめた


こうして、二人の「いちばんで、最後の、愛おしい一週間」が、静かに始まった。