星空ラブレターは、君に届かない

「ふわぁ…」

目をこすりながらリビングへいく。

ううう…眠い…昨日全然眠れなかった…。

「おはよう」

しんっとしているリビングにそう言う。

わたしの朝は早い。

誰よりも早く起きて、誰よりも遅く寝る。

たぶんこういう生活が1番よくないと思う。

でも、そんな甘いことは言ってられない。

わたしはそんなことを思いながら、にんじんを洗う。

ふふふ…っ、美味しそうだなぁ…。

朝ごはん、何にしようかな…。

「あ…お姉ちゃん…」

キッチンをのぞいているお姉ちゃんの姿が見えた。

「お、おはよう」

「…うん」

ぎこちない挨拶を交わして、パンを焼く。

「今日は、フレンチトーストとキャロットサラダだよっ。」

笑顔を無理やり作りながらそうお姉ちゃんに言う。

「…そっか…」

「ごめん、やだった?」

「…いや?別に…」

お姉ちゃんは、昔と変わってしまった。

昔はよく笑う子だった。

でも、お母さんが成績を気にするようになってから、変なふうになってしまった。

笑わなくなったし、表情も薄い。

わたしはどんなお姉ちゃんでも、大好き。

でも。

ちょっと、悲しい。

「お姉ちゃん。お母さんとお父さん起こしに行ってくれる?」

「…うん」

お姉ちゃんは相変わらず綺麗で、美人さん。

わたしは、"わたし"という存在がない。

"お姉ちゃんの妹"としか思われていなくて。

わたしの本体はからっぽみたい。

ちらりとお姉ちゃんの行った廊下をみる。

飾ってある写真も、お姉ちゃんがメインだし、わたしだけの単独の写真なんて一度もない。

別に望んでいるわけでもない。

それが当たり前だったから。

わたしは時計を見て、ご飯をテーブルに並べて、カバンを持って家を出た。