駅前の日時計の待ち合わせ場所では美風と理央と律が待っていた。
「白王子、白王子、こっち向いてください」
「嫌だ。カメラを向けるな。死ね」
日時計のベンチでは、スマホを持った律が、カメラを美風に向けて大層嫌がられていた。
「白王子の樋山さん、撮ってきてくださいね、って、事務所の人に言われてるんですよ」
「死ね。僕は写真を撮られるのが嫌いだって言ってる。ふざけてないでカメラ消せよ。」
「それだけの容姿で、モデルやんないなんて気狂いだ。あやかし狐並みのルックスの癖に。スカウトしてきてくれって頼まれてますよ。それに、樋山さんのオフショ撮ってきたら加納さんにお小遣いあげるって言われてるんです」
「あやかし狐って何?。律ちゃん」
「こっちの話です。うわっ」
美風は律から無理矢理スマホを奪うと、カメラ画面を切って律に返した。
「あーあー勝手に触らないでくださいよ」
「僕にカメラを向けるな。まったく腹立つな。」
「頑固ですねえ。良いですよーじゃあ。駒井さん一緒に撮りましょう」
「良いねえ。今日メイクバッチリだから!」
ぶつぶつ言っている美風を隣に、ノリノリの律と理央は2人で自撮りを始めた。
恋と宗介が着いた時は、理央と律が2人で嫌がる美風にスマホのカメラを向けている所だった。
「あ、恋!」
理央が気づいて声を掛けた。
「樋山くん撮ってくるとお小遣い出るんだって。恋も撮ろうよ」
「最低。駒井は味方だと思ってたのに。辞めてったら」
「ざまあみな。」
宗介が鼻で笑った。
と、律がその宗介をパシャリと撮った。
「なんだよ」
「小遣い出るの、黒王子もですよ」
「えっそうなの?。上野くん撮らせてよ」
「最低。僕を撮るな。写真返せ。」
「嫌です。売るんですもん」
「そっちがざまみな。もう、新田さんどうにかしてよ。」
恋達は駅へ向かった。



