日曜日。
恋が宗介の家に行くと、五分袖のゆるい紺のシャツに紺のズボンを履いて、いつもよりお洒落な格好をした宗介が、母親と話していた。
「服装なんかどうでも良い。樋山みたいにキメキメにキメないで、多少ださい方が男は格が上なんだ。」
宗介が言った。
「色位合わせなさいよ。お洒落に興味がない場合、女の子も男の子も袖丈を考える。ゆるい五分袖は簡単に垢抜けて見えるわよ。」
「くだらな。お洒落なんかしてる暇があったら、英単語の1個でも覚えた方が良い。モデルの向井とぼんの樋山がお洒落過ぎるんだ。女子かっつーの。そのうち化粧でも始めるんじゃね?」
「男の子もお洒落しなきゃだめよ。可愛いベストとか、シャツとか一杯買ってあげてるのに、なんでいつもおんなじのしか着ないのよ」
「着心地で楽なのがあるんだ。楽だったら洒落てても良いけど。ああ、面倒。恋、男はあんま洒落ないべきだと思うよな?」
恋が困った顔をしていると、宗介はいつも使っている斜め掛けの鞄を取って、支度をはじめた。
最後にお茶を一杯飲むと、恋と宗介は玄関を出て、歩き出した。



