だけど、俺は気づいてしまった。
スケッチブックを持つ陽菜の指先が、微かに震えていることに
バイトのしすぎ、睡眠不足
――それだけじゃない
彼女のその細い身体からは、どこか、砂時計の砂がサラサラと零れ落ちていくような、妙な儚さが漂っていた
「いつか、大きなコンクールで賞を取ったらさ」
陽菜はひまわり畑の向こうを見つめながら、いたずらっぽく微笑んだ
「その時は、私の描いた特大のひまわりの絵、朔夜くんのあの寂しいお部屋に飾ってあげる。だから、ずっと待っててね」
「……ああ。楽しみにしてる」
俺は嘘をついた。
俺の砂時計は、あと数週間で完全に止まる
陽菜の輝かしい未来のなかに、俺が居座り続けることはできない
それでも、目の前のひまわりがあまりにも綺麗で、俺はただ、悲しい約束に頷くことしかできなかった。
スケッチブックを持つ陽菜の指先が、微かに震えていることに
バイトのしすぎ、睡眠不足
――それだけじゃない
彼女のその細い身体からは、どこか、砂時計の砂がサラサラと零れ落ちていくような、妙な儚さが漂っていた
「いつか、大きなコンクールで賞を取ったらさ」
陽菜はひまわり畑の向こうを見つめながら、いたずらっぽく微笑んだ
「その時は、私の描いた特大のひまわりの絵、朔夜くんのあの寂しいお部屋に飾ってあげる。だから、ずっと待っててね」
「……ああ。楽しみにしてる」
俺は嘘をついた。
俺の砂時計は、あと数週間で完全に止まる
陽菜の輝かしい未来のなかに、俺が居座り続けることはできない
それでも、目の前のひまわりがあまりにも綺麗で、俺はただ、悲しい約束に頷くことしかできなかった。



