「蓮……? どうかした?」
俺が声をかけると、蓮はハッと我に返ったように一瞬だけ目を泳がせ、
それからすぐにいつもの「ぶっきらぼうな彼氏」の顔を作って、俺の頭を大きな手でガシガシと撫でた。
「……何でもねぇよ。ほら、早くグラウンド行くぞ。拓海たちにジュース奢らせるんだろ」
「あ、うん……そうだね」
蓮は先に歩き出してしまう。その頼もしい背中を見送りながら、
俺の胸の奥に、ちいさな違和感のトゲがチクリと突き刺さった。
(……気のせい、かな。昨日あんなに幸せだったのに、なんか、蓮が遠くにいるみたい……)
昨日の夜、自分の知らないところで蓮のスマートフォンに『ある通知』が届いていたことなんて、
ウルトラ鈍感な俺が知る由もなかった。
両想いになったはずの、俺たちの新生活。
その裏で、何かが静かに狂い始めようとしているのを、俺はまだ、何も知らなかった。
俺が声をかけると、蓮はハッと我に返ったように一瞬だけ目を泳がせ、
それからすぐにいつもの「ぶっきらぼうな彼氏」の顔を作って、俺の頭を大きな手でガシガシと撫でた。
「……何でもねぇよ。ほら、早くグラウンド行くぞ。拓海たちにジュース奢らせるんだろ」
「あ、うん……そうだね」
蓮は先に歩き出してしまう。その頼もしい背中を見送りながら、
俺の胸の奥に、ちいさな違和感のトゲがチクリと突き刺さった。
(……気のせい、かな。昨日あんなに幸せだったのに、なんか、蓮が遠くにいるみたい……)
昨日の夜、自分の知らないところで蓮のスマートフォンに『ある通知』が届いていたことなんて、
ウルトラ鈍感な俺が知る由もなかった。
両想いになったはずの、俺たちの新生活。
その裏で、何かが静かに狂い始めようとしているのを、俺はまだ、何も知らなかった。


