『付き合ってない、たぶん』上

「……ん、……れん?」

優しく肩を揺すられて、俺は、ゆっくりと目を開けた。

まだ眠気で視界がにじむ中、すぐ目の前に蓮の端正な顔がある。

「……ほら、拓海たちもう降りたぞ。俺たちも行こう」

蓮はいつも通りの低い声で、ぶっきらぼうに言った。

だけど、よく見ると蓮の顔が耳の付け根まで少し赤い。

(……あ、また俺、無意識に蓮にベタベタくっついちゃってたのかな。男同士の距離感じゃないって、また嫌がられたかも……)