「待って、蓮……っ! 蓮!!」
俺が伸ばした手は、空をきった。
蓮は振り返ることもなく、逃げるようにして足早に部屋を出て行ってしまった。
バタン、と静かにドアが閉まる音が、俺たちの「高校生の日常」の終わりの合図だった。
静まり返った部屋の中で、俺は枕元の白い箱を、震える手で開けた。
「――あ……っ、う、うあぁ……っ!!」
箱の中に入っていたのは、シンプルな、だけど内側に小さく『R to H』と刻印された、銀色の指輪だった。
あいつは「縛りたくない」なんて綺麗事を言いながら、自分の名前を刻んだ指輪を俺に残していったのだ。
「別れて欲しい」と言いながら、俺の心も指先も、すべて自分だけのものだと閉じ込めるように。
俺が伸ばした手は、空をきった。
蓮は振り返ることもなく、逃げるようにして足早に部屋を出て行ってしまった。
バタン、と静かにドアが閉まる音が、俺たちの「高校生の日常」の終わりの合図だった。
静まり返った部屋の中で、俺は枕元の白い箱を、震える手で開けた。
「――あ……っ、う、うあぁ……っ!!」
箱の中に入っていたのは、シンプルな、だけど内側に小さく『R to H』と刻印された、銀色の指輪だった。
あいつは「縛りたくない」なんて綺麗事を言いながら、自分の名前を刻んだ指輪を俺に残していったのだ。
「別れて欲しい」と言いながら、俺の心も指先も、すべて自分だけのものだと閉じ込めるように。


