『付き合ってない、たぶん』上

次の瞬間、蓮は陸の腕を力任せに振り払い、胸ぐらを掴んでいた手を強引に引き剥がした。

「っ、蓮……!?」

陸がよろめき、驚いたように目を見開く。

暗闇のグラウンド。

部室の細い明かりに照らされた蓮の顔は、3人に責められて揺らぐどころか、

これまでに見せたことがないほど頑なで、狂気的なまでの「拒絶」の光を帯びていた。

耳の付け根まで真っ赤に染め上げながら、蓮はハァハァと激しい息を吐き、3人を激しい目で睨みつけた。

「……お前らに何が分かるんだよ。俺の気持ちなんて、お前らには一生わかんねぇよ……!!」

夜のグラウンドに、エースの咆哮のような叫び声が響き渡る。

いつもならからかわれて余裕をなくすピュアな男が、今は自分の内側にあるどろどろとした巨大な独占欲と、

引き裂かれそうな絶望を、そのまま3人にぶちまけていた。

「春は……あいつは、可愛いし、かっこいいんだよ……!!」

蓮は拳を強く、爪が手のひらに食い込んで血が滲むほど握りしめた。