『付き合ってない、たぶん』上

「春、お前は今日はもう帰ってゆっくり休め。目が腫れすぎてヤバいぞ」

拓海がいつになく低い声で俺の頭をぽん、と叩いた。

「でも……っ、蓮が……っ」

「大丈夫だから、任せて。な?」

凛が静かに、だけど絶対に拒絶を許さない強い瞳で俺を見つめた。

俺は3人に促され、涙を拭いながらトボトボと先に帰路についた。

俺の姿が見えなくなった瞬間、マックの席に残された3人の空気が、一気に沸点へと達した。

「おい、行くぞ。あのバカ捕まえる」

拓海がスマホを握りしめ、冷徹な声で立ち上がった。