愛故に





2人で笑っていると、講義室の後ろの方から名前を呼ばれた。



「黒井さん。」



振り返ると同じ講義を受けている男の子だった。



…けど、なんて名前なんだろう。



話したことがないから分からない。



「どうしたの?」



「この前のレポートなんだけどさ。
ここのところ、どういう意味で書いた?」



「ああ、そこ?」



私は彼のノートを覗き込みながら、講義で先生が話していた内容を簡単に説明した。