「まあ、何事もなくてよかったです。
巻き添えくわせて未来ある高校生に怪我させちゃいけませんもんね」
窓際の席でそう言いながら、いずるがスマホをいじっていると、一鷹がそのスマホを見て言う。
「そういえば、お前は打ち間違いが多いな。
愛する俺に送るメッセージ、読み返したりしないのか」
「……愛する俺でない場合は間違ってもいいということですか?」
「俺でなければいいというわけじゃないぞ」
と言う一鷹に、
いや、愛さない俺、という想定はないのですか、といずるは思う。
「打ち間違いはよくありますよ。
この間、友だちに、
『えっ?
誰?』
と送ろうとしたんですけど、
『かっ?
誰?』
って、なってたんですよ。
でもまあ、なんか目を見開いて言ってるみたいでいいかなと思って、そのまま送りました」
いや、確信犯っ!
打ち直せっ、という顔を一鷹はする。



