通りすがりの俺様

 さわさわと夜風が中庭の木々を揺らしていた。

「もう春っぽくなりましたね~」
「そうだな」
と言いながら、二人で、ぼんやりする。

 ロの字型の建物の上からちょっと月が覗いていて、いい感じだった。