恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



でも、正直男性の提案は疲れ切ったイザベラにとって、かなり魅力的なものだった。


「お、俺...いえ、僕、体力には自信があります。横の紳士だけではなく、あなたのことを一緒に持ち上げ、運ぶことも可能です!」


別にそこまでしてもらわなくていいのだが、男性の必死の訴えにイザベラは頭を悩ませる。


「...それじゃあ、お願いしてもよろしいでしょうか...?」


悩んだ末、イザベラは男性の提案を受け入れることにした。


「はい、是非!」


輝かしい笑顔を向けられ、イザベラはその眩しさに目を細める。

男性はイザベラからユリウスを受け取ると、軽々とその体を持ち上げ、そのまま背中におぶる。

さすが、近衛騎士。

体が軽くなったおかげか、少しだけ心にも余裕が出てきた。


「それでは、行きましょうか」

「はい」


イザベラが声をかけ、歩き始めると、男性は笑顔でついてくる。

そして、二人並んで、研究室へと向かった。