恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



先日、医療魔術特化研究室から依頼が来ていた未知の感染症の治療法の魔術構築についてイザベラがまとめたものである。

それ見るやいなや、ユリウスはイザベラと書類を交互に見る。


「...なんだ、これは」

「少々難しい案件なんですが、天才の先生なら大丈夫です!すぐに終わりますって!!」


わざとらしく声色を上げると、ユリウスの顔が瞬く間にいつもの仏頂面に戻っていく。


「断る。興味ない」

「そんなこと言わないでくだ9さいよ!!先生」

「知らん」


車輪付きの椅子を足で動かし、ユリウスはイザベラから離れていく。

しかし、イザベラは諦めず、その後についていく。


「先生!お願いですってば!!結構大変なんですよ、これ!!」

「うるさい」

「先生ー!!!」


こうして、本日も例外なく慌ただしい時間が始まっていくのであった。