恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



まだ寝ているのかな...?

ユリウスの研究室には休憩室が別途併設されており、そこには簡易ベッドと浴室がある。

なのでユリウスはフローベルの屋敷に帰ることなく、ずっと研究室で寝泊まりしている。

休憩室のほうに視線を向ける。

床に何かが転がっていると思った瞬間、イザベラは目を見開く。


「先生...!?」


慌てて駆け寄ると、案の定ユリウスがうつ伏せで横たわっている。


「先生、大丈夫ですか!?先生!!」


体を揺さぶってみるが反応がない。

なんとか体を仰向けにして、胸に耳を当てる。

心音は聞こえてるので、なんとか生きているらしい。


「っん...」


ユリウスが意識を取り戻す。

目覚めたばかりで呆けているのか、イザベラの顔をぼーっと眺めている。