恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



「本当に、すまない...。愚弟が迷惑をかけてしまい...」


駆け寄ってきたグロリアがイザベラの上で気を失っているユリウスを持ち上げてくれた。


「いえ、...ありがとうございます」


ユリウスの重みから解放され、イザベラは深く息を吐く。


「おい、ユリウス!!いつまで気絶してるつもりだ、おい!!」


体を激しく揺らし、グロリアが大きな声で名前を呼んでもユリウスの反応がない。


「こんの....愚弟がーーーー!!!!」


痺れを切らせたグロリアは容赦なくユリウスの頬に往復ビンタをする。


「...っ、」


頬がだいぶ紅くなったユリウスが、やっとのことで意識を取り戻す。

状況が理解できていないのか、視線が泳いでいる。


「......なんだ、グロリアか...」