恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



「そうなんだが、どうやら留守のようだ。また、日を改めるとしよう」

「...は?」


グロリアの言葉にイザベラは目を瞬かせる。

つい先程、研究室から出てきた際、ユリウスは自身の机で惚れ薬のことで頭を悩ませていたはずだ。

それに今日は、外出の予定が入っていないので、部屋にいないなんてことはありえない。

嫌な予感しかしないイザベラは、持っていた荷物をグロリアに手渡す。


「申し訳ございません、グロリア様。これらを持って、先生の研究室で待っていただくことってできますか?」

「...構わないが、ユリウスを探しに行くようならわたしも手伝うが...」

「いえ、大丈夫です!!すぐに戻ってきますので、待っていてください!!」


軽くお辞儀をして、イザベラは慌てて来た道を走り抜ける。


「先生ー!!先生、どこですかー!!」