恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで




「できたー」


黙々と編み上げた花冠を高く上げる。

久し振りだったが、我ながら上手に作れたような気がする。


「お姉ちゃんの、すごーい!!本物のお姫様がつけるものみたい」


その証拠にヨハンナがイザベラの作った花冠を見て、瞳を輝かせている。

昔から手先は器用だったが、褒められると素直に嬉しい。

ふと、ユリウスのことを思い出し、後ろを振り向くと、手にボロボロになった花の輪っかみたいなものが出来上がっていた。


「...なんですか、それ」

「......うるさい」


ユリウスがふてくされたように顔を逸らす。

花冠を作ろうとしてこれって...相当手先が不器用なんだろうな...。

しかし、これで難解な魔術陣を難なく描いてしまうのだから、ユリウスという人間は才能が魔術に特化してしまったのだろう。