恋を知らない天才魔術師が、惚れ薬を作るまで



受け取ってもらえたことが嬉しかったのか、ジョシュアの笑顔がますます輝きを放つ。


「イザベラさんって蝶々のイメージがあるんですよね」


先ほどの露店から少し歩いたところで、ジョシュアが何気なく口にした言葉にイザベラは首を傾げる。


「蝶々...?」

「はい。お見かけする時はいつもローブをはためかせて、王宮内を走り回っているので」

「あー...」


きっと行方不明になっているユリウスを探し回っている時のことを言っているのだろう。

決して蝶々のように優雅な行動ではないので、ジョシュアに見られていたと思うと少し恥ずかしくなる。


「それなら、蝶々が飛び回る理由になっている先生は、花ということになるのね」


探し回るイザベラが蝶々なら、それを気絶しながら待っているユリウスは花みたいなものかもしれないとイザベラは例えた。

しかし、ユリウスとのイメージとかけ離れすぎて、自分で言ったにも関わらず、思わず吹き出しそうになってしまう。