甘い初恋を、もう一度。

「道を、教えていただきたいです!栖蘭学園中等部って、わかりますか…?」

よく見たら、めちゃくちゃ男の人、カッコいい…。

なんて。わたし、何考えちゃってるんだろ…。

見覚えが、ある気がする、ような…ないような…。

「…乗れ」

え…?

ぽんぽんっと叩かれているのは…バイク。

え、えと…これに乗れってことかな…?

いいのかな?

「…怖いか?」

「い、いえ…!ありがとうございます…!」

怖いだなんてワガママ言ってられない…!

ヘルメットを差し出される。

こ、これ、どうやってつければいいんだろう…。

オロオロとしていたら、かちゃっとヘルメットをつけられた。

や、優しい…。

でも…の、乗れないっ…。

どうしようっ…。

今だけ…わたしの身長を高くしてくださいっ…。と神様に頼む。

で、でも…そんなことしても無駄だよね…。

えと…どうしたら…。

うーん…と考えていたら、ひょいっとわたしを持ち上げられた。

ひゃっ…。

びくっと思わず肩が跳ねる。

どすんっと出発したバイク。

「…しっかり捕まってろ」

低い声でそう言う彼の横顔をわたしは見つめる。

び、びっくりした…。

ギュッとイケメンさんに抱きつく。

わ…細身に見えたけど、結構ガッシリしてる…。

『華恋!』

わたしはふと、初恋の人を思い出してしまった。

ふふふっ…綾くん元気にしてるかな…!

…そう考えていると、学園にあっという間に着いた。