甘い恋を、もう一度。

「…え?」

…今、なんて?

「急にごめんな。でもー」

わたし、花咲華恋、13歳。

なんと、結婚することになったみたいです。

「ご、ごめんなさい、これって夢ですよね。」

ただの妄想だ。浮かれてはいけない。

こんなにイケメンさんに、プロポーズ(?)だなんて。

「夢じゃない。」

ふにっとほっぺたを触られる。

「そ、そぇですぁ」

急に変な言葉になってしまう。

夢じゃない、なんて。

わたし、良いとこ全然ないよっ!?

「あ、あの…結婚、だなんて、先輩まだ早いですよね?」

年上だと思ったから、先輩、と呼んでしまった。

「いや…良くあることだ。父親がお見合いしろとうるさいからな」

「そ、そうなんですか…」

わたしはあははと苦笑いを交わす。

だって

普通はこの状態をのみこめないよね?

結婚だよ!?

わたし、まだ中学生だよ?

「華恋は、俺と結婚すること、嫌か?」

「嫌じゃ、ないですけど…。」

「華恋の両親は?」

「わたしの、両親…。」

わたしの両親は、いない。

わたしがファッションショーの本番をやる時、交通事故で亡くなってしまったんだ。

「えと…亡くなってしまって…」

「…」

む、無言っ…。

でもわたしがいきなり重い話したからだよねっ…。