恋愛(ラブコメ)
完
紫陽花/著

- 作品番号
- 1789055
- 最終更新
- 2026/08/12
- 総文字数
- 5,401
- ページ数
- 8ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 17
- いいね数
- 0
まわりの目を気にして「女の子らしく」
振る舞うことに疲れていた大学生活。
そして少年漫画の熱いバトルに
心躍らせる自分の「好き」を、
どこか隠すように生きてきた佐藤加奈。
一方の相沢貫太もまた、
周囲の求める「男らしさ」とは裏腹に、
甘いスイーツをこよなく愛し、
手芸や可愛い雑貨、少女漫画の
繊細な心理描写に胸を
ときめかせる日々を送っていた。
どちらも世間の「当たり前」という
枠組みから少しだけはみ出した、
「好き」を抱えた人間だった。
ふたりが運命的に出会ったのは、
季節外れのローカル線の終着駅だった。
一人旅の途中で立ち寄った小さな古道具屋で、
加奈は一目で心奪われた
無骨なヴィンテージのオイルライターを見つめ、
貫太はすぐ隣で、店の片隅に
ひっそり佇むパステルカラーの
アンティークレースのハンカチをうっとりと眺めていた。
「これ、かっこいいよね」
「うん、すごく……かわいいよね」
互いの手元を見て、ふたりは思わず吹き出した。
女性らしくあるべき加奈が男っぽいものを愛し、
男性らしくあるべき貫太が女っぽいものを愛している。
初めて自分を隠さずに笑い合えたその瞬間から、
ふたりの心は不思議なほど自然に共鳴し、
意気投合するのに時間はかからなかった。
しかし、ふたりの日常の距離は遠く離れていた。
名残惜しさを抱えた帰り際、
交わした約束は「月に一度、この街で落ち合うこと」。
そこから、ふたりの秘密の時間が始まった。
限られたお小遣いをやりくりし、
バイトのシフトを調整しては、
月に一度だけ同じ旅行先の街で待ち合わせる。
朝から夕方まで、お互いの「好き」を
これでもかと語り尽くす日帰り旅行。
男らしい趣味について
目を輝かせて熱弁する加奈の横で、
貫太はそれを愛おしそうに聞き、
カフェに入れば、甘いケーキを嬉しそうに
頬張る貫太の隣で、加奈は少し照れくさそうに笑う。
「もっとこの人の隣にいたい」
「この時間が、終わってほしくない」
月に一度の旅が、ただの息抜きから、
お互いにとって生きる意味
そのものへ変わり始めた頃、ふたりは気付く。
これはただの趣味の友達ではない。
いつのまにか、私たちは恋に落ちていたのだと――。
不器用で愛おしい、正反対でよく似たふたりが紡ぐ、
尊くて優しい、お互いの「好き」を巡る恋の物語。
振る舞うことに疲れていた大学生活。
そして少年漫画の熱いバトルに
心躍らせる自分の「好き」を、
どこか隠すように生きてきた佐藤加奈。
一方の相沢貫太もまた、
周囲の求める「男らしさ」とは裏腹に、
甘いスイーツをこよなく愛し、
手芸や可愛い雑貨、少女漫画の
繊細な心理描写に胸を
ときめかせる日々を送っていた。
どちらも世間の「当たり前」という
枠組みから少しだけはみ出した、
「好き」を抱えた人間だった。
ふたりが運命的に出会ったのは、
季節外れのローカル線の終着駅だった。
一人旅の途中で立ち寄った小さな古道具屋で、
加奈は一目で心奪われた
無骨なヴィンテージのオイルライターを見つめ、
貫太はすぐ隣で、店の片隅に
ひっそり佇むパステルカラーの
アンティークレースのハンカチをうっとりと眺めていた。
「これ、かっこいいよね」
「うん、すごく……かわいいよね」
互いの手元を見て、ふたりは思わず吹き出した。
女性らしくあるべき加奈が男っぽいものを愛し、
男性らしくあるべき貫太が女っぽいものを愛している。
初めて自分を隠さずに笑い合えたその瞬間から、
ふたりの心は不思議なほど自然に共鳴し、
意気投合するのに時間はかからなかった。
しかし、ふたりの日常の距離は遠く離れていた。
名残惜しさを抱えた帰り際、
交わした約束は「月に一度、この街で落ち合うこと」。
そこから、ふたりの秘密の時間が始まった。
限られたお小遣いをやりくりし、
バイトのシフトを調整しては、
月に一度だけ同じ旅行先の街で待ち合わせる。
朝から夕方まで、お互いの「好き」を
これでもかと語り尽くす日帰り旅行。
男らしい趣味について
目を輝かせて熱弁する加奈の横で、
貫太はそれを愛おしそうに聞き、
カフェに入れば、甘いケーキを嬉しそうに
頬張る貫太の隣で、加奈は少し照れくさそうに笑う。
「もっとこの人の隣にいたい」
「この時間が、終わってほしくない」
月に一度の旅が、ただの息抜きから、
お互いにとって生きる意味
そのものへ変わり始めた頃、ふたりは気付く。
これはただの趣味の友達ではない。
いつのまにか、私たちは恋に落ちていたのだと――。
不器用で愛おしい、正反対でよく似たふたりが紡ぐ、
尊くて優しい、お互いの「好き」を巡る恋の物語。
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