高校時代からずっと心の奥底に引っかかっていたものが〝初恋〟だとわかり、その女性を妻にすることができたという嬉しさと多幸感で、独りよがりになっていた。
彼女は父親の会社の借金を返済してもらう代わりに、結婚を承諾しただけなのに……彼女も自分と同じ気持ちだと勘違いしていた。
初デートであれほど後悔したというのに、また繰り返してしまった。
だから、挽回するチャンスが巡って来たら、絶対に逃さないと決めていた。
それが、今日の食事会だ。
李茉の夫として、職場の上司に誠実に接することで彼女を安心させたい。
そして──いつか、彼女の気持ちが俺の気持ちに追いつく日が来ると信じたい。
焦る必要はない。急く必要もない。
だって、すでに李茉は、俺の妻になのだから……。
李茉の心を手に入れた時、俺たちは初めて〝本当の夫婦〟と言えるだろう。
「惺也くん、どうかした?」
「あ、……見惚れてた」
「やだっ‼ 園長先生の前で……」
「いいのよ~。新婚さんなんですもの……うふふっ」
園長夫妻の前で、李茉が恥ずかしそうに笑った。
その横顔を見て、俺は改めて思った。
もう二度と、李茉を泣かせない――そう心の奥で静かに誓った。
彼女は父親の会社の借金を返済してもらう代わりに、結婚を承諾しただけなのに……彼女も自分と同じ気持ちだと勘違いしていた。
初デートであれほど後悔したというのに、また繰り返してしまった。
だから、挽回するチャンスが巡って来たら、絶対に逃さないと決めていた。
それが、今日の食事会だ。
李茉の夫として、職場の上司に誠実に接することで彼女を安心させたい。
そして──いつか、彼女の気持ちが俺の気持ちに追いつく日が来ると信じたい。
焦る必要はない。急く必要もない。
だって、すでに李茉は、俺の妻になのだから……。
李茉の心を手に入れた時、俺たちは初めて〝本当の夫婦〟と言えるだろう。
「惺也くん、どうかした?」
「あ、……見惚れてた」
「やだっ‼ 園長先生の前で……」
「いいのよ~。新婚さんなんですもの……うふふっ」
園長夫妻の前で、李茉が恥ずかしそうに笑った。
その横顔を見て、俺は改めて思った。
もう二度と、李茉を泣かせない――そう心の奥で静かに誓った。



