財界の暴君に契約妻として囲われました ~初恋を拗らせた大富豪に、一途に愛されています~

 
 今、……何て言った?
『借金を帳消しにしてやるから、俺の妻になれ』ですって!?

「とてもありがたいお話ですけど、お断りします!」
「なぜだ?」
「なぜって、当たり前じゃないですか! 初対面の人に『借金を帳消しにしてやるから、俺の妻になれ』と言われても、二つ返事に〝はい、わかりました〟と言う人はいないと思いますけど」

 男の眉がぴくりと跳ねた。

「初対面……?」
「違うんですか……?」

 喉から手が出るほど大金が欲しい。
 でも……、だからと言って、うまい話に乗るような私じゃないのよ。

「絶対に嫌です! 好きでもない人と結婚なんて、死んでも願い下げ‼」
「命より、好きな男と結婚する方が大事なのか?」
「そ、それは……!」