勢いよく襖を開けた瞬間、掘り炬燵式のテーブルを挟んで向かい合う二人の姿が、目に飛び込んできた。
李茉は一驚し、ぽかんと口を開けたまま固まっている。
無駄にイケメンの男が、俺と李茉を交互に見て、ハッとした表情を浮かべた。
個室の空気が、一瞬で凍りついた。
俺はゆっくりと足を踏み入れ、二人の間に影を落とした。
「……悪いが、こいつは俺の妻だ。他の男に預けておく気はない」
威嚇した声音に、李茉の肩がびくっと震えた。
男の表情が、驚愕から困惑へと変わる。
「え、あ、あの……」
「申し訳ないが、妻は引き取らせてもらう。……帰るぞ」
俺は李茉の手を掴んだ。
拒まれるかと思ったが、彼女はただ戸惑ったように瞬きを繰り返すだけで、俺の手を振り払うことはしなかった。
「……元先生、すみません!」
靴を履いた李茉が、襖の奥にいる男へと視線を向け、頭を下げた。
俺はその視線すら遮るように、彼女を自分の背に隠した。
「行くぞ」
俺は短く告げ、個室を後にした。
「及川、車を頼む」
「承知しました」
店の外で待機していた及川に指示を出す。
俺らを乗せた車は駅の地下駐車場を後にし、自宅へと走り出した。
李茉は一驚し、ぽかんと口を開けたまま固まっている。
無駄にイケメンの男が、俺と李茉を交互に見て、ハッとした表情を浮かべた。
個室の空気が、一瞬で凍りついた。
俺はゆっくりと足を踏み入れ、二人の間に影を落とした。
「……悪いが、こいつは俺の妻だ。他の男に預けておく気はない」
威嚇した声音に、李茉の肩がびくっと震えた。
男の表情が、驚愕から困惑へと変わる。
「え、あ、あの……」
「申し訳ないが、妻は引き取らせてもらう。……帰るぞ」
俺は李茉の手を掴んだ。
拒まれるかと思ったが、彼女はただ戸惑ったように瞬きを繰り返すだけで、俺の手を振り払うことはしなかった。
「……元先生、すみません!」
靴を履いた李茉が、襖の奥にいる男へと視線を向け、頭を下げた。
俺はその視線すら遮るように、彼女を自分の背に隠した。
「行くぞ」
俺は短く告げ、個室を後にした。
「及川、車を頼む」
「承知しました」
店の外で待機していた及川に指示を出す。
俺らを乗せた車は駅の地下駐車場を後にし、自宅へと走り出した。



