140字小説

道ばたで出会った野良猫は、あざといほど可愛かった。首をかしげ、甘い声で鳴き、僕の足にすり寄ってくる。「そんなに可愛くされたら、惚れるだろ」撫でようとした瞬間、猫は僕を通り過ぎ、高級外車から降りてきた男の革靴にすり寄った。あいつ、見る目があるよ。