140字小説

母が死んだあとも、柱の背比べは続けた。120センチに「がんばってるね」、130「成長したね」、140「大きくなったね」。母の字だ。もうはかりたくなかった。でも今夜、150に印をつけた。そこに言葉はない。本当は母に抱きしめられ、「大きくなったね。すごいね。えらいね」と言われたかった。