コンコン。

静かな病室に、小さなノックの音が響く。

看護師「失礼します。」

点滴の残りを確認しながら、優しく微笑む。

看護師「もう半分くらいですね。熱も少し下がってきています。」

その言葉に、莉麻はほっと息をついた。

莉麻「よかった……。」

心の底から安心したように笑う。

その笑顔を見ていた奈津は、自然と口元が緩んだ。

この子は自分のことみたいに安心するんだ。

普通なら。

「知り合いが体調悪い。」

そのくらいで終わる。

でも莉麻は違う。

悠真が少し楽になった。

それだけで、こんなに嬉しそうに笑う。

……変わった子。

でもそういうところが、悠真は安心するのかもしれない。

そんなことを考えながら、奈津は窓の外へ視線を向けた。